「スリラー」でアルバム・セールス1億枚、「BAD」で全米No1ヒット5曲という前人未踏の金字塔を打ち立てたクインシー・ジョーンズの後釜として、とてもプレッシャーのかかる大役であったと思いますが、テディーはこれをサラっとやってのけた。
「デンジャラス」は、"King Of Pop"の象徴的なアルバムとなりました。
テディー・ライリーは、ニュー・ジャック・スウィングの始祖としてだけでなく、R&B界を代表するスーパー・プロデューサーに君臨していました。
そうした中、結成されたのがBlackstreetな訳ですが、
もう、テディー自身がプレイする必要ないんじゃないか?
テディーにとっては、息抜き的な位置づけなんじゃないかな?
と思っていて、率直な話、当時あまり関心がなかった。
なので、アルバムを通じてBlackstreetの曲を聴いたのは、ジャネットをフィーチャーした
”Boyfriend/Girlfriend”を聴いてからでした。
90年代はじめのニュー・ジャック・スウィング以降も、R&Bシーンは相当変化しましたが、やはりBlackstreetは、今のR&Bシーンを先取りしていたな。というのが真っ先に感じた事です。
イマドキのR&Bに対して僕が持っている印象があって、
「ラップとメロディ混ぜこぜ」、「ミディアムスロー多い」、「字余り」、「やたらと人の曲を使う」
ここら辺のテイストは、既にBlackstreetは全部やってしまっていたのですね。
やはりテディーは、先駆者です。
「Blackstreet」 94年
結成当時のメンバーはテディー・ライリー、チャウンシー・ハニバル、デイヴ・ホ リスター、リーヴァイ・リトルの4人。デイヴのリードが多いです。Guyと比べると、厚みのあるバラードからヒップホップまで多様な音楽性が味わえます。
"baby Be Mine"や
"U Blow My Mind"は、Guy時代を彷彿するようなテディー・ワールドですが、ファースト・シングルカットとなった
"Booti Call"や
"I Like The Way You Work"など、Pファンク的なテイストを色濃く反映しているのが、Blackstreetの大きな特徴ではないかと思います。
"Joy"、
"Before I Ret You Go"は、デイヴの甘い声を生かしたバラード、"
Tonight's The Night"は、いい感じにグルーヴィーなサウンドで、テディー・ファミリーのSWVをフィーチャーしています。